このブログは福田文庫の読書と創作と喫茶と煙草……その他諸々に満ちた仮初の輝かしい毎日を書きなぐったブログであります。一つ、お手柔らかにお願い致します……
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 休日と言ってもやることもなくボンヤリしていると伊達に転勤した友人から電話が掛かってきて、私に筋肉少女帯のアルバムが発売されたと告げる。全くの寝耳に水である。前作『シーズン2』で裏切られてからというもの、私は筋肉少女帯の活動にはもはや半分以上、興味を失っていた。 とは言え、彼に筋肉少女帯の素晴らしさを伝えた私としては、ここで遅れを取る訳にはいかない。何せ私は、高校の友人にカラオケで自分より先にサザンの新曲を歌われただけで本気で怒るくらい大人気ない人間なのだ。幸いにも友人はその僻地暮らし故に、筋肉少女帯の新曲を扱うようなCDショップに恵まれず、結局登別まで車を走らせたのに収穫がなかったらしい。しめしめと、札幌在住の私は本の品揃えは悪いがCDを買う分には不自由しない某大きいだけの大型書店にて滞りなくこのアルバムを購入した次第だ。 だが、感想から言えば友人はこのCDが買えなくて正解であったと言わざるを得ない。『新人』でかつての輝き片鱗を見出し、そして『シーズン2』の収録曲「1000年の監視者」を聴いて、オーケンの才能と同様に縮まり枯渇した彼の世界観の成れの果てに絶望した方はまず買わないほうが良いだろう。 私は音楽に関してはミステリ以上に詳しくないので、個別に感想を書いたりとか突っ込んだ話は出来ない。ここのギターがどうだとか、音質がどうとかそういう話はまるで出来ない。ただ、かつてのオーケンに魅せられた人間として、このアルバムは駄作だと言わざるを得ない。はっきり言って、いますぐに売却しても惜しくない。 言いたいことは色々ある今回のアルバムであるが、まずは良かった曲の話からしたいと思う。すぐ終わるからだ。無い。以上である。ただ強いてあげろと無理強いされたら、自分に嘘を付きつつ「爆殺少女人形舞一号」を挙げますけど……でもなぁ、昔のオーケンだったらこんなタイトル付けるかしら。爆発繋がりしかないけど、「サボテンとバントライン」みたいな感じが欲しいが、そういうのではない。 次に一番嫌な曲の話だが、出来れば全部と言いたい。だが、自分で一番と言ったので一曲に絞ろうと思ったが、ベクトルの違う嫌悪感で、二曲選んでみた。 一曲目は「あのコは夏フェス焼け」である。 歌詞の内容としてはこんな感じだ。 8月なのに行くところもない少女。すると親父が突然やってきてこんなことを言う。 「俺は昔バンドをやってた。ボーカルは死んだママだ。また始めるからお前がボーカルをしろ」 そして無理やり夏フェスに連れて行かれる少女…… 何だかあらすじを書くとオーケンの小説のそれみたいな感じである。雰囲気としては『ロッキン・ホース・バレリーナ』みたいな感じであろうか。まぁこれを小説で読むのは構わない。だが、筋肉少女帯名義の楽曲でこんな歌詞は聴きたくない。ソロとバンドの境目がなくなるアーティストはたまにいる。だが、ジャンルを越えて混同してはいけないだろう。これは小説でやる話だ。 次は「暁の戦力外部隊」だ。これは半分、私の責任である。タイトルだけ見て、つい「再殺部隊」のようなイメージを持ってしまったのだ。だが、あんな名曲と今のオーケンを比較するのはどだい無理な話で、歌詞はどうにも締まらない。イメージとしては前作『シーズン2』の「心の折れたエンジェル」だろうか。かつてオーケンの歌には何度も戦いに挑む歌はあったが、どれもこれも悲壮なものばかりだ。悲壮過ぎて「辛いなぁ」と呟いてしまう、そんな歌だったのに、いつからお前の中で戦いはそんなハリウッドのB級アクション映画みたいになってしまったのかと言いたい。 きっとオーケンはもう何とも戦う必要が無いのだろう。40くらいの歳で再結成して、オッサンがロックをやる。それだけで世間は一定の評価と喝采を与えてくれるのだ。間違ってもオーケンは誉めて伸びるタイプではない。昔を懐かしむファンがいるならば、どうかオーケンを誉めないで頂きたい。だがあんまりやると拗ねそうなのでほどほどに罵倒した方が良いだろう。そんなことを思わずにはいられない一曲だった。 あと、オーケンにラップみたいな歌は向いていない。そんなことは特撮の「ヨギナクサレ」で分かっているのだが、この歌で再確認出来た。アンタは奇声をあげているほうがカッコいいんだよと。 文句はまだまだいくらでもある。「家なき子と打点王」という、もはやタイトルからしてナンセンスさの漂うこの曲では声優の小林ゆうがゲスト出演している。よほど気に入ったのか知らないが、「豚のご飯」みたいな使い方をした方がこの人は光る。それとも事務所とかからNGが出たんだろうか…… とにかく残念な一枚だ。筋肉少女帯はこんな感じだし、特撮は活動しないでアニソンの時だけ裏方で頑張るしで、もはやオーケンの歌は「さよなら絶望先生」のテーマソング以外には期待出来ない。第4期が始まる時にはまた、少しだけオーケンの良い歌が聴けるかもしれないか。 最後に。私がオーケンの曲の中で一番好きな歌である「GURU」を貼り付けて置こうと思う。『新人』や『対自核』でもカバーしているが、やはりオリジナルが至高である。この時のオーケンはもはや死んだのだろうか。どうして昔あんなに好きだったバンドの新曲を聞きながら、無理にでも好きになろうと必至で歌詞カードを読み返しているのか。それともこれはオーケンの成長なんであろうか。もし仮にそうであり、再結成第一弾の『新人』で歌われているように、彼らは新人バンドとしてその後の楽曲を世に送っているのなら、私は新人バンド筋肉少女帯は嫌いだ。 PR ![]()
無題
そうか、非情に糞か。買わなくて良かったですわ。しかし、文庫さんの感想はまさに「ノゾミのなくならない世界」みたいな言いぐさですな。
近いうち札幌に行くんでその時、聞かせてくださいよ。
無題
このアルバムは駄目みたいね
絶望先生の曲は好きだな 小林ゆうはインタビューもイカレてるよね。演技でやってるとしてもそれはそれで別の病気。好きだけど。
無題
伊達狸氏へ
しかしまぁ、買わない訳にもいかないんだと思うよ。悪評立ったら立ったで、どれだけ悪いか聴いてやろうじゃないかという気持ちになってしまうわな。単にレンタル見たこと無いから買うってのもあるけど。 まぁ、オーケン髪の毛も短くしたしね。 石狩鮭氏へ これで新規ファンを開拓できてるなら、セールス的には成功ですよね。元からファンは結局買ってしまうし…… 小林ゆうはアニソンのライブでも一人だけ動きが切れてました。あれはやり過ぎですよ ![]() |
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プロフィール
HN:
福田 文庫(フクダ ブンコ)
年齢:
40
性別:
非公開
誕生日:
1984/06/25
職業:
契約社員
趣味:
コーヒー生豆を炒る
自己紹介:
24歳、独身。人形のゴジラと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。
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