このブログは福田文庫の読書と創作と喫茶と煙草……その他諸々に満ちた仮初の輝かしい毎日を書きなぐったブログであります。一つ、お手柔らかにお願い致します……
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 著者名/西澤 保彦 出版社/祥伝社文庫 個人的評価/70点 内容/ 呑むほどに酔うほどに冴える酩酊推理! 女子高の正門前に車を停め、夜の職員室に戻った辺見祐輔(へんみゆうすけ)は憧(あこが)れの美人教師の不審な挙動を垣間(かいま)見た。その直後、机上の答案用紙が、さらに車までがなくなった。ところが二つとも翌朝までに戻されていた。誰が、何のために? 辺見の親友であり、酒に酔うほど冴(さ)え渡る酩酊(めいてい)探偵・匠千暁(たくみちあき)に相談すると……。続発する奇妙な事件を、屈指の酒量で解く本格推理の快感! 要約/ タックシリーズが好きならばもう少し評価は高いかもしれない。 八作品中二作品はミステリとしても素晴らしいが、残りはミステリとして若干の難あり。かと言ってキャラものと割り切るにはファンサービスが不足している。 PR 出版社/光文社文庫 著者名/鳥飼 否宇 個人的評価/0点(焚書指定図書) 内容/ ロックバンド「鉄拳」が神話的存在になったのは、あまりにも衝撃的なデビュー公演のためだった。密室状態のライブハウス。演奏中、メンバー全員が突如姿を消し、ステージ上にはプロデューサーの死体が。メンバーの消失方法と、その後の行方は謎のまま…(「廃墟と青空」)。ロック、現代アート、マッド・サイエンスを舞台に展開される、痙攣的なまでに美しい本格推理。 要約/ バカミスという、新たなるミステリ解釈を貶める悪書。SFともミステリとも付かぬ内容に、陳腐なトリックと手垢の付いたオチを塗している。本書にとって書き下ろしとは、滑ったコントのネタを改めて説明するのに似て下劣。 渡辺 剣次(著) 個人的評価/70点 大学からずっと利用している古本屋は、ミステリに重点を置いた品揃えで、だからこそ今でも通いつめているのだが、卒論を書いた時には殊にお世話になった。 店の店主(店員からは社長と呼ばれている)がミステリ好きなので、大学生の時には果敢に話かけたりもした。今でもたまに少し言葉を交わすが、カウンターで会計をしているときにあるものを見つけると、今でも初めて話しかけた時のことを思い出す。 それはカウンターの横に置かれた本棚に吊るされていた。ビニールに覆われた中身は生原稿で、多少癖のある文字を目で追っていくと、そこには「都築 道夫」と書かれている。大御所だ。思わず尋ねる。 「生原稿、初めて見ました」 「あ、これ? 買う?」 ビニールに貼られた値札は二万五千円。とてもじゃないが、手が出ない。千五百円とお値打ちの甲賀三郎の古書だって買わない自分には、手が出る道理がない。 「いや、高くて買えないですね」 「良い値段設定でしょ?」 どこか自慢げに社長は続けた。 「本当はね、売る気ないのさ。でも、五十万とか付けると売る気ないのバレバレじゃない? だからこの微妙な値段」 「もし二万五千円持ってきたらどうするんですか?」 「どうしようね~」 聞かれて困った。そのあと、某大学のミステリ研究会はいきなり来てまとめて古典ミステリを買い占めていったが、あんなことするのは社長室の本棚に百科事典を並べるのと大差ないとか、そんな話を聞いてから店を後にした。 古本屋の社長がどういった対策を講じているのかは結局聞けずじまいだったが、今でも会計の時に余所見をすると、丁重に奉られた生原稿を確認出来る。 そんな古本屋で見つけたのが本書だった。こういうミステリ関連の書籍を読んでいると、卒論の中間報告でいきなり戦争未亡人からミステリにテーマを変更したは良いが、四苦八苦していた頃を思い出す。まぁ、そんな話はどうでも良いのだが…… |
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プロフィール
HN:
福田 文庫(フクダ ブンコ)
年齢:
41
性別:
非公開
誕生日:
1984/06/25
職業:
契約社員
趣味:
コーヒー生豆を炒る
自己紹介:
24歳、独身。人形のゴジラと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。
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